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2004.06.05

警察という闇

 年金法案の与党による参議院委員会強行採決のニュース。まもなく参議院本会議を通過すると思われる。じつは現代社会の講義で、学生たちに今回の強行採決を予言していたのだが、不幸にも的中した。しかし入試問題ならともかく、こんな予言が当たってもちっともうれしくない。
 夜に教えている中学生の社会科でも、ニュースで流れている「審議打ち切り」とか「強行採決」あるいは「牛歩」とは何かなどと質問されても、答えるべき言葉がなくて困る。民主主義を担う有権者になるべき子どもたちに、国会のひどい有様を見せること自体、若者の政治離れを加速してしまいそうだ。
「国会は国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である」という憲法41条の規定は中学3年生だって知っている。しかし現状はあのとおり。参議院議員選挙を前にしているにもかかわらずこの暴挙に出るとは、野党勢力も舐められたものだ。

 成立といえば、本国会ではいくつか道路交通法の改正もおこなわれた。自動車運転中の携帯電話使用に罰則を設けることになったことはよく知られているが、駐車違反の取り締まりの民間委託が可能となったことも忘れてはならない。今後、駐車違反の取り締まりは「民間業者」が「営利目的」に行うことになるわけである。その「民間業者」が警察官僚の天下り先となるのは目に見えている。裏金疑惑が盛んに報道されているにもかかわらず、法改正に名を借り堂々と警察は新たな利権を確保したわけだ。今にはじまったことではないが、最近の裏金騒動や言論弾圧の事例に限らず、日本の警察は計り知れないほど闇に包まれている。

 クルマやバイクで走り回るのは好きだ。しかし思い切り飛ばすのはクローズドサーキットでと決めてもいる。俺は物理的に遵守することが難しいスピード制限以外、道路交通法は遵守する立場である。しかし、取り締まりを受け警察の懐に入る反則金を払うくらいなら、むしろ正式裁判で争って国庫に罰金を納めるほうがマシだ。

 現在の警察組織が交通取締りを組織の利益のために行う限り、普通の市民がまさに「普通に」通行しているだけであっても速度取締りに遭う可能性はある。これはまるで昔、旅人が時として遭遇した追いはぎや夜盗のようなものだ。外国の悪徳警官のように露骨に賄賂を要求したりしなくとも、もっと悪質な搾取を一般市民から組織的に行っているわけである。「あそこを通ったのは運が悪かった」などとあきらめるしかないのが現状だが、警察はもはや市民の敵というほかはない。交通安全はもちろんのこと、道路行政の民主化など果てしなく遠い彼方だ。

 時として絶望的な気分に陥ることもあるが、こうして書くことで救われ、異を唱える人々が少なくないことに勇気づけられる。奴らはいつか倒されなければならない。

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コメント

いつも共感を持って読ませていただいてます。
確かにこのところ、絶望的気分になる世相が続いてますが、「いつかは」きっとくると確信しつつ・・・(^^)

投稿: 龍3 | 2004.06.06 04:30

共感します。
公安組織だけでなく検察についても同様だと思います。真面目に働く庶民に「温情」は与えてくれません。
「法律」と言う教科書通りの仕事をしているだけです。組織の利益のため自身の責任逃れのためにです。
我々真面目に働く庶民の税金で高い給料をもらって自分たちの不利益になる事は絶対にしません。
交通安全取締りをするなら交通量の多い交差点の真ん中に踏み台で手を振って立てばいいと思います。
隠れた取締りなどせずに毎日、子供の通学の誘導すればいいと思います。地域ボランティアに「おんぶに抱っこ」安全週間の時だけではないですか。署員不足だそうで?
 真面目に働く庶民が免停取り消し処分うけて仕事出来ずに自殺、犯罪ありえることです。
検察の事情聴取、形だけの聴聞会は時間の無駄です。罰金とか免停免れた人いますか?「ゴールド免許・交通安全関係の紙切れ(表状とか)」の人だけでしょう。それぞれの仕事の事情などまったく関係なしです。借金しても罰金払え。運転するなですよね。
酒酔い運転とか事故して他人様に迷惑かけたとか、なら自業自得でしかたないですけど。真面目に働く庶民に相応な法改正をしてほしいですね。民主党さん。
庶民に愛される公務員であってほしいでね・・・
子供の頃の駐在さん・役場のおじさんのような。

投稿: おくだゆうじ | 2010.03.04 05:24

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